デイリーコモディティ市況コメント

戻りは売られ、WTI原油は3営業日連続での大幅続落

07:40:33

4日のWTI原油は大幅続落。取引中心限月である期近10月限の清算値は前日比1.14ドル安の69.20ドル。
アジア取引時間帯にWTI原油期近10月限は70ドルの大台割れを果たしている。米国と中国の景気減速懸念による石油需要の後退、リビアによる減産解消観測が引き続き、圧迫要因となっていた。
ただし、連日の売られ過ぎ警戒もあり、欧州取引時間帯に71ドル台まで上伸し、一時71.46ドルの高値を付けた。結果的に、戻りは格好の売り場提供となり、米国取引時間帯の清算値決定後に68.82ドルの安値を付けた。
日本時間5日朝5時半に米石油協会(API)が明らかにした週間石油在庫統計で、原油在庫は740万バレル減、ガソリン在庫は30万バレル減、中間留分在庫は40万バレル減、認証在庫であるクッシング在庫は80万バレル減。清算値決定後に69ドル割れを演じていたWTI原油期近10月限だったが、この在庫統計を受け、69ドル台を回復し、69.25ドルで取引を終了している。
欧州取引時間帯に石油輸出国機構(OPEC)プラスが10月からの自主減産縮小を延期するとの情報も流れたが、これまで同様、戻りは売り場提供に。OPECプラス以外の産油国の増産基調もあり、OPECプラスの自主減産の効果は極めて薄れており、OPECプラスに参加している産油国の多くが増産を主張しているのが現状。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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