デイリー為替市況コメント

日米金融政策の方向性の違いにドル売りが優勢

【NY外為概況】12日のNY為替市場は、米労働省が発表した8月米卸売物価指数(PPI)が総合・コアともに前年比で予想を下回ると米10年債利回りの低下とともに円買い・ドル売りが先行。一時141.91円まで値を下げた。その後、米10年債利回りが一転上昇するとドルを買い戻す動きが優勢に。ただ、米WSJ紙が9月連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)が0.25%と0.50%の利下げを検討する可能性を報じると、ドル売りが強まり141.73円と日通し安値を更新し、141円台後半で取引を終了した。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.23まで低下した。

ユーロドルは5営業日ぶりに反発。欧州中央銀行(ECB)は市場予想通り政策金利を4.25%から3.65%に引き下げることを決めたと発表。声明では「決定は会合ごとに実施し特定の道筋に事前にコミットしない」とのガイダンスを維持した。さらに、インフレ見通しを前回会合と同水準で維持したためユーロ買いが優勢となり、一時1.1075ドルまで値を上げた。


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