デイリーコモディティ市況コメント

弱気な米経済指標を受け、NY金は反発

08:34:52

15日のNY金は反発。取引中心限月である期近8月限の清算値は前週末比8.2ドル高(2営業日分合計で7.0ドル高)の2428.9ドル。
週明けのアジア取引時間帯では、ドル高が重石となり、NY金は 軟調地合いを強いられ、期近8月限は2406.1ドルまで一時下落した。
トランプ氏が米大統領に返り咲く可能性が高まったとの見方が高まったためで、同氏が大統領になると政府債務の増加につながるとみられ、米長期金利の上昇につながった。
7月のニューヨーク連銀製造業景況指数はマイナス6.6と8カ月連続でマイナスとなった。事前予想のマイナス8.0を上回ったものの、それまでのドル高がやや修正されたことで、NY金は大きく買い進まれ、2440ドル台を回復。一時2445.0ドルの高値を付けた。
ただ、再び米長期金利が上昇したこともあり、NY金はあっさり2420ドル台まで値を消してしまった。
その後、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、第2四半期の毎月のインフレ指標は、物価上昇ベースがFRBの目標に持続可能な形で戻りつつあるという確信をいくらか強めると言及。これを支援材料として、2420ドル台を維持することに。
NY銀は続落。取引中心限月である期近9月限の清算値は前週末比0.226ドル安(2営業日分合計で0.735ドル安)の30.936ドル。
12日のNY金は小反落。取引中心限月である期近8月限の清算値は前日比1.2ドル安の2420.7ドル。前日の急伸に対する利益確定売りが台頭し、欧州取引時間帯にNY金期近8月限は2403.2ドルまで下落していた。
注目の6月の米卸売物価指数(PPI)は前月比プラス0.2%(事前予想はプラス0.1%)、前年比プラス2.6%(同プラス2.3%)。エネルギーと食品を除くコアPPIは前月比プラス0.4%(同プラス0.2%)、前年比プラス3.0%(同プラス2.5%)となり、いずれも事前予想を上回った。前日の米消費者物価指数(CPI)とは対照的な内容に。この発表を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測の後退につながり、NY金期近8月限は2396.1ドルまで一時急落した。
ただ、発表から30分後には2400ドル台を回復し、その後は値ごろ買いも台頭し、2423.2ドルまで買い進まれる場面もみせた。ドル安が支援材料に。
NY銀は反落。取引中心限月である期近9月限は前日比0.509ドル安の31.162ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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