デイリーコモディティ市況コメント

イラン産原油の輸出に対する制裁強化を受け、WTI原油は続伸

08:31:46

20日のWTI原油は続伸。取引中心限月である期近5月限の清算値は前日比1.16ドル高(2日分合計で1.32ドル高)の68.07ドル。
米財務省は20日、イラン産原油を購入する中国の独立系製油所と、その独立系製油所に原油を供給する船舶を運行する中国企業に対して、制裁を課すことを明らかにした。イラン産原油の輸出先のほとんどが中国であり、中国に対する供給不安と、中国がその他産油国からの購入を増やすとの思惑から、WTI原油は上伸し、再び68ドル台に水準を切り上げた。
WTI原油期近5月限は66ドル台後半で推移していたが、発表を受け、一気に67ドル台後半に値を跳ばし。その後、68ドル台へ。取引終了にかけ、さらに水準を切り上げ、68.40ドル台まで買い進まれている。
OPECプラスはまた、来年6月まで減産枠を超過して生産した分の埋め合わせをするとして、有志7か国が減産を実施することを公表している。減産幅は最低で最低で日量18。9万バレル、最大で日量43.5万バレルとしている。4月から実施される段階的な自主減産の見直し以上の減産となるため、結果的に減産を強化することになり、これも支援材料となっていた。
ちなみに、19日のWTI原油は反発。米エネルギー情報局(EIA)の週間石油在庫統計で、原油在庫は174.5万バレル増、ガソリン在庫は52.7万バレル減、中間留分在庫は281.2万バレル減、認証在庫であるクッシング在庫は100.9万バレル減。石油全体の在庫減少を支援材料として、WTI原油は戻りをみせ、発表後にWTI原油期近5月限は一気に67ドル台を回復し、67ドル台半ばまで上伸した。しかし、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明などを控えていることもあり、その後は利益確定売りで上げ一服。米FOMCでの経済見通しの下方修正もあり、WTI原油は再び67ドルを割り込み、マイナス圏まで下押しする場面もみせていた。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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