デイリーコモディティ市況コメント

WTI原油は大幅続落、弱気な経済指標を嫌気して

08:51:35

29日のWTI原油は大幅続落。取引中心限月である期近6月限の清算値は前日比1.63ドル安(2日分合計で2.60ドル安)の60.42ドル。
世界銀行は29日、トランプ米大統領による高関税政策によって、世界的な景気鈍化がもたらされ、2025年の原油価格は大幅安になるとの見通しを明らかにしている。
また、29日明らかにされた米カンファレンスボードによる4月の消費者信頼感指数が86.0と大幅に低下し、2020年5月以来の低水準になったことも圧迫要因。30日には1-3月期の米国内総生産(GDP)も明らかにされるが、トランプ関税による米景気への悪影響も警戒され、原油の一段安につながった。
アジア取引時間帯から米国取引時間帯にかけ、ほぼ一本調子の下落を演じ、清算値決定後も下げを演じ、WTI原油期近6月限はほぼ安値引け。1.91ドル安の60.14ドルで取引を終了しているが、29日の安値は60.12ドル。
日本時間30日朝5時半に米石油協会(API)が明らかにした週間石油在庫統計で、原油在庫は376.0万バレル増。この発表も一段安要因に。
週明け28日のWTI原油は反落。米中貿易摩擦の後退観測が後退し、圧迫要因に。トランプ米大統領による米中協議に対する楽観的な見通しに反して、中国政府は厳しい態度を崩しておらず、先行き不透明が再燃し、WTI原油は3営業日振りに下落している。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

免責事項
本ホームページはAIゴールド証券(株)の顧客である貴殿に対し、専ら貴社・貴殿にご利用頂く為にご提供申し上げるものです。記載内容は同意を得た場合を除き、第三者に開示することはできません。このような情報にはAIゴールド証券(株)により確認されていない情報が含まれていることもありますので、全てご自身のリスクでこれらをご利用下さい。AIゴールド証券(株)は本ホームページに記載の情報いずれについても、その信頼性、正確性または完全性について何ら表明または保証するものではありません。本ホームページで述べられている意見は表示の日付のAIゴールド証券(株)の判断であり、予告無しに変更または取消されることがあります。