デイリーコモディティ市況コメント

イラン核合意進展を警戒して、WTI原油は反落

07:25:15

15日のWTI原油は反落。取引中心限月である期近7月限の清算値は前日比1.53ドル安の61.15ドル。
トランプ米大統領はカタールの首都ドーハでの記者会見において、イランとの核合意に関して、「近づいている」と言及。これを受け、再開後のアジア取引時間帯から、早々にWTI原油は大きく値を消し、WTI原油期近7月限はアッサリ62ドルを割り込んだ。
アジア取引時間帯終盤に、イランの最高指導者ハメネイ師の顧問であるシャムハニ氏が、米国がイランに課している経済制裁を即時撤廃すれば、イランは高濃度の濃縮ウランを破棄する意向を示したことで、WTI原油はさらに急落。WTI原油期近7月限は一時、60.08ドルまで大きく値を切り下げた。
その後、押し目買いも台頭し、61ドル台回復をみせた。
戻り局面では、南米の産油国であるガイアナとベネズエラの対立を警戒する買いもみられた。ここ数年、産油量を伸ばしているガイアナであるが、その半分程度の領有権をベネズエラは主張している。ベネズエラの武装勢力がガイアナに侵入するなど、対立拡大が警戒されている。
国際エネルギー機関(IEA)は月報を明らかにしているが、2025年の世界の石油需要を前年比で日量74万バレル増としており、前月から30万バレル上方修正している。ただ、世界の原油供給は日量で40万バレル上方修正しており、強弱両材料が交錯する中、材料視されず。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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