デイリーコモディティ市況コメント

イランの紛争終結に対する動きを受け、WTI原油は反落

08:59:55

16日のWTI原油は反落。取引中心限月である期近8月限の清算値は前週末比1.04ドル安の70.25ドル。
ロイター通信は、イランがカタール、サウジ、オマーンの湾岸3か国に対して、トランプ米大統領がイスラエルに対して即時停戦を促す圧力をかけるように、促したと伝えた。また、米ウォールストリートジャーナルは、イスラエルとの紛争終結と、イランの核開発に関する交渉を再開したい意向を示したと報じた。
これを受け、イランの紛争終結の根強いスタンスを映して、WTI原油は急落。WTI原油期近8月限は一時、67ドル台まで値を消し、週明けの高値水準から一気に7ドル以上も大きく崩れた。
一方、イスラエルはなお、イランに対する攻撃を緩める意向がみられず、結果的にWTI原油期近8月限は70ドル台を回復。
イスラエルによる攻撃で、イランの原油生産への影響はまだなく、それも影響して高値から値を崩す要因にもなったとみられる。
イランのガス田の精製施設が狙われたこと、テヘラン周辺の石油関連施設も攻撃されたこともあり、燃料用としてのディーゼルや天然ガスの需要が高まるとの観測から、週明けのNYヒーティングオイルと天然ガスは上伸している。
ところで、OPECの月報が明らかにされ、5月のOPECプラスの増産は日量18万バレルにとどまったという。自主減産している8か国の増産幅は日量15.4万バレルで、増産目標は日量41.1万バレルで、それを下回っている。これまで生産目標を大きく上回って生産しきたイラクとカザフスタンが4月以降、減産を継続しており、5月の減産幅は両国合計で日量7.0万バレル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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