デイリーコモディティ市況コメント

パウエル米FRB議長の発言を受け、乱高下するものの、NY金は小反発

07:36:32

9日のNY金は反発。取引中心限月である期近8月限の清算値は前日比4.4ドル高の2367.9ドル。
市場が注目していたパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の上院銀行委員会での金融政策に対する発言があった。「インフレ目標の2%に向かって持続的に低下するとの確信を得るまで、利下げが適切と思わない」と言及。さらに「高いインフレのみが目先のリスクではない」とも指摘しており、利下げに慎重な姿勢が示されたことで、ドル高が進行し、2380ドルを試す戻り歩調をみせていたNY金期近8月限は下げを強いられ、2350ドル台まで再び下落。
しかし、パウエル米FRB議長に対する質疑応答の場面で、インフレ指数はここ最近改善しており、一段と良好な数字となれば利下げの根拠が高まると言及したことで、再び利下げ観測期待が高まり、2370ドル台まで押し戻した。結局、2371.1ドルで取引を終えている。
目先は日本時間11日午後9時半に発表される米消費者物価指数(CPI)が注目される。
NY銀は反発。期近9月限の清算値は前日比0.143ドル高の31.056ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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