パウエル米FRB議長の発言を受け、NY金は続落
07:54:39
30日のNY金は続落。取引中心限月である期近12月限の清算値は前週末比8.7ドル安の2659.4ドル。
週明けのアジア取引時間帯には、中東リスクを警戒した買いに一時上伸し、NY金期近12月限は一時26877ドルまで上伸。しかし、買いは長続きせず、月末・四半期末の整理商いによる手じまい売りを誘って、その後は次第に値を消すことに。
米国取引時間帯前には2660ドル割れもみせた。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、国内総生産(GDP)の下振れリスクは国内総所得(GDI)の修正によるものだが、GDIは上方修正されたと言及。つまり、政策は時間の経過とともに中立的な立場になると指摘したとされ、市場が予想していた米FRBによる10月の大幅利下げ観測が後退。それに伴い、ドル全面高の展開となり、NY金は一段安を演じた。
このパウエル米FRB議長の発言を前にして、ボスティック米アトランタ連銀総裁が、労働市場が引き続き弱ければ、0.50%の追加利下げの可能性も排除しないと指摘したことで、ドル安が進行。NY金期近12月限は2663.4ドルまで買い直されたが、パウエル米FRB議長の発言によって、結果的には売り場提供となった。
パウエル米FRB議長の発言後、NY金期近12月限は2646.2ドルまで急落したが、中東リスクを警戒した買いもあり、2656.4ドルで取引を終了している。
四半期末・月末要因で連日の下げをみせたNY金市場であるが、長期的な上昇基調は引き続き、期待されている。
NY銀は続落。取引中心限月である期近12月限の清算値は前週末比0.358ドル安の31.458ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)
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