デイリーコモディティ市況コメント

中東リスクを背景にしてNY金は大幅続伸

2日のNY金は大幅続伸。取引中心限月である期近6月限の清算値は前日比24.7ドル高の2281.8ドル。清算値ベースとしては4営業日連続での最高値更新となった。
イスラエルによるシリアの首都ダマスカスのイラン公邸攻撃に対し、イランは報復を示唆するなど、中東情勢が一段と緊迫化しており、金の大きな支援材料となっていた。米国取引時間帯早々にNY金期近6月限は2297.9ドルの高値を示現するなど、急伸。
しかし、強気の米経済指標を受け、NY金は値崩れを強いられ、発表後に2270ドルを試す下押しを演じた。
2日に発表された2月の米雇用動態調査(JOLTS)の求人件数は8000件増の875万6000件。さらに、2月の米製造業新規受注は前月比で1.4%増となり、事前予想の同1.0%増を上回った。強気の米経済指標を受け、米長期金利の指標となる米10年債利回りは昨年11月下旬以来び高値である4.405%を付けるなど上昇している。
CMEのフェドウォッチによると、6月の米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ決定の確率は70%台から63.5%まで低下するなど、早期利下げ観測は後退。
しかしながら、イランの報復を警戒する買いが清算値決定後に一段と活発化し、取引終了にかけて2300ドル台に乗せ、2301.0ドルで取引を終了している。
早期利下げ観測の後退よりも、新たな中東の地政学リスクが注目されており、引き続き、NY金市場での買いは拡大するとの期待は強い。
NY銀は続伸。期近5月限の清算値は前日比0.850ドル高のドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)


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