デイリーコモディティ市況コメント

NY金は反発、メキシコに対する関税延期をキッカケにプラス圏回復

07:58:31

3日のNY金は反発。取引中心限月である期近4月限の清算値は前週末比22.1ドル高の2857.1ドル。
トランプ米大統領が4日からカナダとメキシコ、中国に対する関税を課す大統領令に1日署名したこともあり、関税による米国国内のインフレが警戒され、ドル高進行もあり、週明けのNY金は値崩れを強いられた。アジア取引時間帯にNY金期近4月限は一時、2802.2ドルまで急落。アジア株式市場の急落も投資マインドを悪化させた。
しかし、中国が米国に対して、関税に対する交渉を行う意向を示したこともあり、NY金の急落は一巡し、徐々に下げ幅を縮小した。
メキシコのシェインバウム大統領が米国による関税が1か月間延期されることを明らかにすると、NY金はプラス圏を回復し、一時、2872.0ドルの高値を付けた。
延期されるものの、トランプリスクを警戒する状況が続くこともあり、NY金は上伸したとみられる。
高値更新に対する高値警戒もあり、上げ幅を縮小して取引を終了しており、期近4月限は2850.7ドルで終了している。
1月の米ISM製造業購買担当者景気(PMI)は50.9で、事前予想の49.8を上回り、2022年9月以来の高い水準を記録した。強い発表となったが、トランプ関税の行方も懸念され、NY金市場の圧迫要因になり切れなかった。
NY銀は反発。取引中心限月である期近3月限の清算値は前週末比0.261ドル高の32.526ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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