デイリーコモディティ市況コメント

NY金は反発、押し目買いが拡大

07:25:06

29日のNY金は急反発。取引中心限月である期近12月限の清算値は前日比22.5ドル高の2560.3ドル。清算値ベースの最高値を再び更新している。
この日明らかにされた米経済指標は強い内容となり、NY金市場にとっては一時的な圧迫要因となっていた。4-6月期の米国内総生産(GDP)改定値は前期比年率で3.0%増(速報値は同2.8%増)に上方修正された。また、米新規失業保険申請件数は23.1万件で、前週から2000件減少している。
米景気の底固さを確認することになり、NY金は一時下落。しかし、30日に明らかにされる米消費個人支出(PCE)に対する期待もあり、押し目は結果的に買い場提供となった。
7月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比5.5%の低下の70.2となり、事前予想の同0。4%増と大きく下回った。指数の70.2は2001年の統計開始以来、最低となったことは金市場の支援材料。
9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、0.25%の利下げが市場のコンセンサスになりつつあるが、労働市場の鈍化が顕著なため、0.50%の利下げ観測もくすぶっており、それを判断する上で、米PCEのデフレーターが関心を呼んでいる。
欧州中央銀行(ECB)の利下げをけん制する発言が、理事会メンバーであるドイツのナーゲル連銀総裁から指摘されたこともあり、ドル高・ユーロ安が一巡したことも、金の出直りに大きく寄与したとみられる。
NY金期近12月限は2560ドル台まで買い進まれているものの、ここ最近の高値圏を上抜けず、上値の重さも意識され、結果的に2554.6ドルで取引を終了している。
NY銀は反発。取引中心限月である期近12月限の清算値は前日比0.356ドル高の29.557ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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