デイリーコモディティ市況コメント

NY金は大幅続伸、中国の金融政策転換が大きな支援材料

07:29:49

9日のNY金は大幅続伸。取引中心限月である期近2月限の清算値は前週末比26.2ドル高の2685.8ドル。
NY金期近2月限は米国取引時間帯序盤に2700.0ドルちょうどまで一時急伸するなど、欧州取引時間帯に入ってからの上昇が目立った。期近2月限としての2700ドル示現は11月25日以来。ちなみに、期近2月限の一代足としての最高値は10月30日に付けた2826.3ドル。
週末にシリアのアサド政権が退陣に追い込まれ、中東情勢の先行き不透明さが強まる中、週明け序盤の反応はイマイチで、一時2650ドル割れもみせた。
ただ、中国人民銀行が7日に発表した統計によると、11月末時点での金準備が7か月振りに増加したことが示されていた。これを受け、早々にNY金期近2月限は2670ドル台まで上伸。しかし、ここ最近の取引レンジの高値水準である2680ドルに抵抗をみせると、買い一巡の様相となり、2650ドル台中半ばまで軟化を強いられた。
中国共産党中央政治局常務委員会は来年、経済成長を支えるためにより積極的な財政政策と併せて、適度に緩和的な金融政策を導入することを明らかにした。この金融政策の転換をキッカケに、NY金は欧州取引時間帯に大きく買い進まれることに。上昇局面では、中国人民銀行の金購入、中東リスクが再び支援材料と評価され、結果的にここ最近の取引水準を切り上げている。ここ最近の乱高下が影響し、2700ドルを意識した水準では利益確定売りが拡大したようだ。米長期金利の上昇も利益確定売りを催促したともいえる。
11日には米消費者物価指数(CPI)が発表されるため、市場は注目している。
NY金期近2月限の移動平均線は2700ドルちょうどにあるため、これが上値抵抗線になったといえる。
NY銀は大幅続伸。取引中心限月である期近3月限の清算値は前週末比1.023ドル高の32.611ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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