WTI原油は大幅続伸、引き続き、ハリケーンリスクが支援材料
08:37:34
12日のWTI原油は。大幅続伸。取引中心限月である期近10月限の清算値は前日比1.66ドル高の68.97ドル。
米ルイジアナ州に11日、ハリケーン「フランシーヌ」が上陸した。その影響で、米ガルフでは日量73万バレル程度の石油生産が停止しているとみられている。市場では供給停止の長期化を警戒する動きがさらに拡大し、また、ドル安も影響して、一段と急伸。WTI原油期近10月限は一時69.81ドルまで買い進まれた。9月6日以来の高値水準である。
チャート上での底入れムードもあり、テクニカルな買いが活発化したことも、上げ幅を大きくした要因とみられている。
ただ、国際エネルギー機関(IEA)が月報で明らかにした2024年の世界の石油需要の伸びを日量97万バレル増から日量90万バレル増に下方修正している。OPEC月報に続いての需要見通しの下方修正であり、米中の景気減速による石油需要の後退が懸念され、70ドルは大きな壁になっていた。
ハリケーンリスクがこのまま支援材料になり続けることにも抵抗もあった模様。
弱気なファンダメンタルズとテクニカル面での強気の駆け引きが目先、予想される。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)
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