WTI原油は急反発、米国の原油減産観測を好感
07:10:41
6日のWTI原油は急反発。取引中心限月である期近6月限の清算値は前日比1.96ドル高(3営業日合計で0.15ドル安)の59.09ドル。
3日にオンラインで実施されたOPECプラスの有志8か国による会合で、現在実施している自主減産幅を6月もさらに縮小することが決定した。6月には日量41.1万バレルをさらに増産することになり、合計で日量96万バレルの増産となる。この合意を嫌気して、週明けのWTI原油は急落を演じ、WTI原油期近6月限は55.30ドルまで一時急落した。期近6月限としては、4月9日の54.67ドルに迫る下げを演じたものの、55ドル台を維持している。期近ベースでの安値である9日の55.12ドルも維持することとなった。これは、米シェールオイル生産に与える悪影響が懸念されたためとみられる。
実際、米テキサス州西部のバーミヤン盆地を拠点にシェールオイルやシェールガスを生産するダイヤモンドバックエナジー社は、決済発表において、シェールオイルの生産見通しを下方修正した。価格低迷などの影響で、生産に関する労働者を削減し、4-6月期から減産に転じる可能性に言及している。
これを受け、WTI原油は急反発し、再び60ドルを意識する水準まで急伸。
米エネルギー情報局(EIA)は月報を明らかにしているが、2025年の米国の原油生産は日量1351万バレルから日量1341万バレルに下方修正している。一方、石油需要は日量2040万バレルから日量2050万バレルに上方修正しており、これも支援材料となっていた。
OPECプラスの発表で、悲観的ムードが支配的になっていたが、米国の原油減産観測もあり、強弱両材料が交錯する展開によって、乱高下が想定される状況にある。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)
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