デイリーコモディティ市況コメント

トランプ米大統領の方針転換を受け、NY金は急反落

08:41:28

27日のNY金は急反落。取引中心限月である期近8月限の清算値は前週末比66.2ドル安の3328.3ドル。
トランプ米大統領は前週、EUからの輸入品に対して50%の関税を6月1日付で課すとSNSで指摘したこともあり、安全資産として金は買い進まれ、前週末の急伸につながっていた。
しかし、この3連休中に、トランプ米大統領はその関税措置を7月9日に延期すると明らかにしたことで、NY金市場での手じまい売りが膨らみ、急落につながったといえる。
また、5月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は98.0となり、事前予想の87.1、前回発表の85.7(86.0からの修正)を大きく上回った。実に4年振りの大幅上昇となり、関税の一時停止によって、見通しが大幅に改善したことが示された。
これを受け、ドル高・ユーロ安が進行し、NY金は下げ幅を拡大することになった。
取引中心限月は期近6月限から期近8月限に移行しているが、その期近8月限は3311.4ドルまで一時急落。その後、下げ一服も、戻りは限定的。
期近6月限から期近8月限への玉の乗り換えも影響し、下振れしやすいタイミングでもある。期近8月限の3300ドル割れを演じるかどうかポイントとなる。
23日にワールドゴールドカウンシル(WGC)は2025年第1四半期の金の需給バランスを明らかにしている。投資用需要は前年同期比170%増の552トンになったとしており、金の上昇を裏付ける内容だった。
NY銀は反落。取引中心限月である期近7月限の清算値は前週末比0.298ドル安の33.311ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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