デイリーコモディティ市況コメント

一本調子の下げでNY金は急反落

07:35:16

22日のNY金は急反落。取引中心限月である期近6月限の清算値は前週末比67.4ドル安の2346.4ドル。
イスラエルによるとみられる攻撃がイラン中部で19日に確認され、それを受け、NY金市場では有事の買いが殺到し、一時2430ドル台まで急伸した。
しかし、イスラエルは今回もこの攻撃に対して何ら声明を発表していない。また、その攻撃が極めて限定的で、イランの防空システムに被害を与えただけで、人的被害は確認されていないという。
イラン政府も直接的にイスラエルからの攻撃を受けたとの声明を出しておらず、両国とも事態の鎮静化を図る動きがみられた。
それもあって、中東情勢の地政学リスクが週明けから大きく後退し、22日のNY金はほぼ一本調子で下落している。
米国の利下げ観測は大きく後退し、米長期金利の指標となる米10年債利回りは4.60%を超える水準まで上昇するなど、有事の金買いを除けば、金のファンダメンタルズはかなり弱く、地政学リスクでかなり強引に買い進まれた反動安が表面化したとも考えられる。
前週末の高値からほぼ100ドルも急落したが、このままイランとイスラエルの関係が緊張緩和に向かえば、2300ドル割れを試すとの見方も多い。
NY金期近6月限は清算値決定後に2338.2ドルの安値を付けた。その後、2345ドル台まで戻すものの、引け間際にまた2340ドルを割り込むなど、かなり上値の重い印象でもある。
市場では26日に発表される米個人消費支出(PCE)のコア指数に関心が集まっている。
NY銀は大幅安。期近5月限の清算値は前週末比1.599ドル安の27.245ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

免責事項

本ホームページはAIゴールド証券(株)の顧客である貴殿に対し、専ら貴社・貴殿にご利用頂く為にご提供申し上げるものです。記載内容は同意を得た場合を除き、第三者に開示することはできません。このような情報にはAIゴールド証券(株)により確認されていない情報が含まれていることもありますので、全てご自身のリスクでこれらをご利用下さい。AIゴールド証券(株)は本ホームページに記載の情報いずれについても、その信頼性、正確性または完全性について何ら表明または保証するものではありません。本ホームページで述べられている意見は表示の日付のAIゴールド証券(株)の判断であり、予告無しに変更または取消されることがあります。