デイリーコモディティ市況コメント

中東情勢の地政学リスクが高まり、NY金は反発

07:11:16

18日のNY金は反発。取引中心限月である期近6月限の清算値は前日比9.6ドル高の2398.0ドル。
イラン革命防衛隊の幹部が18日、イスラエルがイランの核関連施設を攻撃すれば、イランもイスラエルの核関連施設を攻撃するとけん制する発言を行ったことを受け、中東情勢の地政学リスクが高まり、NY金は再び2400ドル台まで上伸。
ところで、米ABCは22日から約1週間、ユダヤ教の重要な祝祭が始まることから、イスラエルの反撃はそれ以降になると伝えたものの、NY金市場では圧迫要因になり切れず。金が地政学リスクにより敏感な状況であることを改めて認識する動きだったともいえる。
本日発表された4月の米フィラデルフィア地区連銀製造業業況指数は15.5となり、3月の3.2から大幅に改善。事前予想の2.3を大きく上回ったこともあり、ドル高が進行した。その発表前に2408.0ドルまで上伸していたNY金期近6月限はドル高を嫌気して
2384.3ドルまで一気に急落を演じた。
しかし、地政学リスクを背景にして清算値決定前に2400ドル台回復もみせるなど、2400ドルを挟む小波乱の展開を演じた。
米ニューヨーク連銀のウィリアム総裁が、追加利上げも選択肢になると言及したこともあり、当然ながらNY金市場の圧迫要因となり、
再び2400ドルを割り込んだ。NY金期近6月限は2394.4ドルで取引を終えている。
イスラエルによる反撃の可能性が目先、後退しているものの、互いの核関連施設に対する攻撃が懸念されているため、引き続き、有事の金として買われ易い状況にある。ただ、米利下げ観測後退は一段と強まっており、強弱両材料が交錯する展開が続くとの見方が一般的。
NY銀は反落。期近5月限の清算値は前日比0.020ドル安の28.380ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)


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