デイリーコモディティ市況コメント

安全資産としての買いが台頭し、NY金は続伸

08:30:56

15日のNY金は続伸。取引中心限月である期近6月限の清算値は前週末比8.9ドル高の2383.0ドル。取引中心限月の清算値としては最高値を更新している。
イランによるイスラエルへの報復攻撃を受け、週明け早々からNY金は急伸し、期近6月限はいきなり2389.6ドルの高値を示現。しかし、イランは作戦は終了したと言及し、中東情勢のリスク警戒も徐々に後退。欧州取引時間帯には2360ドル台まで下押しした。
3月の米小売売上高は前月比0.7%増で、市場予想の0.3%増を大きく上回った。また、2月の米小売売上高も0.6%増から0.9%増に上方修正されたことで、米長期金利が上昇。米利下げ観測が一段と後退し、NY金は瞬間的に急落し、2340.2ドルの安値を付けた。
ただ、結果的に下押しは中東の地政学リスクの買い場提供となり、ニューヨーク連銀製造業景況指数の低下も金の買いを助長し、清算値決定後に2400ドル台回復をみせた。NY金期近6月限は2399.3ドルで取引を終了している。
前週末に2448.8ドルの高値を示現しているが、その高値水準が目先の上値目標とみられる。
イスラエルはイランへの報復措置を言明しているが、その後動向が最大のポイントとなっている。
NY銀は続伸。期近5月限の清算値は前週末比0.387ドル高の28.717ドル。13営業日連続の上昇となった。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)


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