デイリーコモディティ市況コメント

弱気な米EIAの在庫統計を嫌気して、WTI原油は続落

07:56:55

21日のWTI原油は続落。取引中心限月である期近7月限の清算値は前日比0.46ドル安の61.57ドル。
再開早々のアジア取引時間帯序盤にWTI原油は大きく値を跳ばし、WTI原油期近7月限は、64.19ドルまで急伸する場面をみせた。イスラエルがイランの核施設に対する攻撃を計画しているとの情報が流れ、イランの原油輸出に懸念が生じたためである。もし、イランに対する攻撃がなされれば、イランはホルムズ湾の封鎖を実施することも想定され、中東産原油の供給不安が一気に高まることになる。
しかし、米国とイランの協議も進行する中、イスラエルの攻撃は非現実的との見方も台頭し、次第に上げ幅を縮小していた。
米エネルギー情報局(EIA)が明らかにした週間石油在庫統計で、原油在庫は132.8万バレル増、ガソリン在庫は81.6万バレル増、中間留分在庫は57.9万バレル増、認証在庫であるクッシング在庫は45.7万バレル減。予想に反して、原油在庫と石油製品在庫が増加したこともあり、発表後、WTI原油は値を崩すこととなった。製油所稼働率はさらに上昇したものの、ガソリン需要の伸び悩みが目立っており、圧迫要因となっていた。
WTI原油はこの発表を嫌気して、マイナス圏に値を沈め、その後は軟調地合いを演じることとなった。下落局面では、米国とイランの核合意に関する協議が圧迫要因に。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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