デイリーコモディティ市況コメント

強気の米経済指標を好感してWTI原油は急反発

28日のWTI原油は急反発。取引中心限月である期近5月限の清算値は前日比1.82ドル高の83.17ドル。
この日、2023年10ー12月期の米国内総生産(GDP)確報値が発表された。改定値を上方修正する強気の内容となり、米国の石油需要の拡大期待につながり、WTI原油市場での買いを催促していた。
ところで、欧米の金融市場は29日、聖金曜日(イースター)のため全休となる。このため、この連休中のリスクも警戒され、思惑買いを助長したともみられる。特に、ロシアの石油関連施設へのウクライナによるドローン攻撃の懸念が支援材料となっていた。
前日発表された米エネルギー情報局(EIA)の週間石油在庫統計で、原油在庫は急増していた。ただ、製油所稼働率が向上しており、今後の原油在庫の取り崩しが期待されていた。
WTI原油期近5月限は83.11ドルで取引を終えており、ほぼ高値引けとなっている。連休明けの一段高を期待した値動きともいえる。
29日に発表される2月の米個人消費支出(PCE)からも目が離せない。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)


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