相互関税の一時停止を受け、ＮＹ金は大幅続伸
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９日のＮＹ金は大幅続伸。取引中心限月である期近６月限の清算値は前日比８９．２ドル高の３０７９．４ドル。
トランプ米大統領はＳＮＳにおいて、９日から発動している相互関税の上乗せ分を９０日間、停止すると投稿した。これを受け、金融市場でのリスクが大きく後退し、ＮＹダウは過去最大の上げ幅を記録するなど、急騰している。
換金売りで急落していたＮＹ金も大きく買い進まれ、ＮＹ金期近６月限は３１１７．１ドルまで急伸。清算値決定にかけて、利益確定売りが台頭し、３０６０ドル台まで値を消したものの、株式市場の強調地合いを好感して、改めて買い直され、３１１８．５ドルの高値を付けた。その後は３１００ドルを挟む、一進一退の展開を演じた。ＮＹ金期近６月限は１０９．６ドル高の３０９９．８ドルで取引を終了している。
トランプ米大統領は同時に、報復関税を実施している中国に対しては、関税を１２５％に引き上げると言及している。
ひとまず、相互関税の上乗せ分の一時停止を受け、金融市場の混乱はひとまず落ち着きをみせているが、米中の貿易戦争拡大による世界経済への悪影響は避けられず、引き続き、株価の動向から目が離せない。
中国は一段と米再建の売却を進め、外貨準備としての金の購入を増加させるとみられる。
ＮＹ銀は続伸。取引中心限月である期近５月限の清算値は前日比０．７２９ドルの３０．４１５ドル。
（ＭＯＧマーケッツ 齋藤和彦）
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