デイリーコモディティ市況コメント

米長期金利の上昇を嫌気してWTI原油は反落

07:09:39

24日のWTI原油は反落。取引中心限月である期近6月限の清算値は前日比0.55ドル安の82.81ドル。
欧州取引時間帯にWTI原油期近6月限は本日の高値である83.71ドルを付けた。前日の83.43ドルの高値を越え、84ドルも期待されたが、買い一巡の商状に。中東情勢の緊迫化による供給不安が支援材料となっていたが、これ以上、イランとイスラエルの緊張の高まりは考えにくく、イスラエルによるラファへの攻撃があっても、石油の供給に影響はないとの見方が大勢となり、その後、82.69ドルまで下落。
市場が注目していた米エネルギー情報局(EIA)の週間石油在庫統計で、原油在庫が636.8万バレル減、ガソリン在庫は63.4万バレル減、中間留分在庫は161.4万バレル増となり、原油在庫の大幅減少を好材料にしてWTI原油は83.57ドルまで切り返した。
しかし、瞬間的な上昇にとどまった。根強いインフレ懸念から米長期金利は上昇しており、米国でのエネルギー需要の後退を警戒した向きの格好の売り場提供となってしまったとみられる。その後、82.44ドルまで一時下落したが、取引終了にかけては82ドル台後半で推移し、全般に狭いレンジの取引だった。
米EIAの週間石油在庫統計で、低調なガソリン需要が続いており、これは圧迫要因。
一方で、NYガソリンは上伸している。これは、NYガソリン買い・NYヒーティングオイル売りのスプレッド取引を背景にしており、時期的要因の仕掛けとみられる。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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