デイリーコモディティ市況コメント

NY金は米CPIを映して急反落

12日のNY金は急反落し、9営業日振りの下落となった。取引中心限月である期近4月限の清算値は前日比22.5ドル安の2166.1ドル。
12日に発表された2月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.4%上昇(前月発表0.3%上昇)、前年同月比3.2%(同3.1%上昇)。事前予想は前月比0.4%上昇、前年同月比3.1%上昇。エネルギーと食品を除くコアCPIは前月比0.4%上昇(同0.4%上昇)、前年同月比3.8%上昇(同3.9%上昇)。事前予想は前月比0.3%上昇、前年同月比3.7%上昇。CPIとコアCPIのいずれも前年同月比で事前予想を上回ったこともあり、発表後、ドル高が進行し、NY金期近4月限は2170ドル割れまで値を消した。しかし、ドル高は一時的にとどまり、その後のドル安を受け、2180ドル台をあっさり回復するなど、値動きの荒い展開をみせた。
今回の米CPI発表を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退したのは確かで、一部では第4四半期にずれ込むとの声も挙がっていた。このため、NY金は次第に売り直され、2160ドル割れもみせた。その後、2170ドル台回復もあったが、米長期金利の上昇とドル高に合わせて、清算値決定後に2156.2ドルの安値を付けた。
取引終了にかけて2160ドル台半ばまで買い戻された。14日には2月の米卸売物価指数が発表される。1月に発表された昨年12月の米CPIを受け、NY金は急落したが、その後発表された米PPIを受け、急伸した経緯もあり、米PPIを前にして、2150ドル台での売り物は大きく後退していた。
発表を受け、バンクオブアメリカは6月の利下げ開始の見方は維持されるとの見通しを示している。
NY銀は反落。期近5月限の清算値は前日比0.321ドル安の24.394ドル。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)


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