デイリーコモディティ市況コメント

WTI原油は急反発、中東の地政学リスクが台頭

08:31:05

11日のWTI原油は急反発。取引中心限月である期近7月限の清算値は前日比3.17ドル高の68.15ドル。
ロイター通信は、イラクの在米国大使館に退避命令を出す準備を進めていると報じた。バーレーンに駐留する米軍の家族も一時的に出国可能とも伝えている。また、AP通信は、バーレーンとクウェートからの一部の米国大使館職員とその家族に退去を命じる準備をしていると伝えた。
イランのナシルザデ国防軍需相は11日、米国とイランの交渉がとん挫した場合、イランは地域の米軍基地を攻撃すると指摘。
こうした状況の中、中東の地政学リスクの高まりを受け、WTI原油は急伸し、期近7月限は68ドル台まで大きく買い進まれた。期近7月限の68ドル台は4月3日以来。チャート上では、69.42ドルから69.56ドルに穴が開いているため、その穴埋めも想定されている。
米エネルギー情報局(EIA)が明らかにした習慣石油在庫統計で、原油在庫は364.4万バレル減、ガソリン在庫は150.4万バレル減、中間留分在庫は124.6万バレル増、認証在庫であるクッシング在庫は40.3万バレル減。製油所稼働率は94.3%まで向上しており、ガソリン需要もやや改善したこともあり、支援材料となっていた。
数日中に、イスラエルがイランを攻撃するとの情報もあり、中東の地政学リスクが引き続き、原油市場の支援材料になるとみられている。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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