WTI原油は急反発し、取引にかけ上げ幅拡大
07:31:56
15日のWTI原油は急反発。取引中心限月である期近7月限の清算値は前日比0.51ドル高の78.03ドル。
NYダウが最高値を更新するなど、株式市場の強調地合いを好感して取引終了にかけ、WTI原油は上げ幅を拡大し、ほぼ高値水準で取引を終えた。期近7月限は78.39ドルで取引を終了している。
4月の弱気な米消費者物価指数(CPI)発表を受け、WTI原油は急落を演じた。同月の米小売売上高も圧迫要因となったが、米国でのエネルギー需要に対する後退懸念が高まり、WTI原油期近7月限は一時、73.36ドルまで下落。
その後発表された米エネルギー情報局(EIA)の週間石油在庫統計で、原油在庫は250.8万バレル減、ガソリン在庫は23.5万バレル減、中間留分在庫は4.5万バレル減。ガソリン需要が若干ながら改善したこともあり、発表後、WTI原油期近7月限は78ドルを試す水準まで大きく買い戻され、その後は78ドル台を回復している。
結果的に反発したものの、欧州取引時間帯に国際エネルギー機関(IEA)が明らかにした月報で、世界の石油需要を日量14万バレル、前月発表から下方修正したこともあり、前日の高値更新には至らず。
WTI原油期近7月限は、下ヒゲの長いチャートを形成しているが、チャート上で78.72ドルを上抜けると、テクニカルな買いに拍車がかかる可能性もある。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)
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