デイリーコモディティ市況コメント

WTI原油は急反落、中東情勢の地政学リスクの後退で

08:25:50

29日のWTI原油は急反落。取引中心限月である期近6月限の清算値は前日比1.22ドル安(2日分合計で0.94ドル安)の82.63ドル。
イスラエルとハマスによる停戦に向けた交渉が今後、進展する可能性が高まる中、中東情勢の緊迫化による石油の供給不安が大きく後退し、週明けのWTI原油は終日、軟調地合いを強いられた。
今週、米連邦公開市場委員会(FOMC)が30日、5月1日に予定されているが、政策金利の据え置きが予想されている。米国の高インフレ状態の継続が懸念され、それによるエネルギー需要の低迷も懸念されていた。
欧州取引時間帯にロシアとウクライナ双方による石油関連施設への断続的な攻撃を背景にして83.91ドルまで一時上伸したが、その後は一本調子の下げから清算値決定前に82.40ドルの安値を付けた。
決め手材料が見当たらないこともあり、80ドル台前半での狭いレンジ取引がしばらく続くとみられている。
WTI原油期近6月限はチャート上で、ペナントを形成しつつある。
ちなみに、26日のWTI原油は続伸。取引中心限月である期近6月限の清算値は前日比0.28ドル高の83.85ドル。中東情勢の先行き不透明が強まる中、石油の供給不安を背景にして、週末要因のヘッジで原油は上伸。ただ、ドル高を背景にしてエクソンモービルなどの米エネルギー企業の弱い決算を映した同社の株安が圧迫要因となっていた。WTI原油期近6月限は84.46ドルの高値から大きく値を消す場面もみせた。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)


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