デイリーコモディティ市況コメント

WTI原油は続落、ドル高が重石に

08:05:44

30日のWTI原油は続落。取引中心限月である期近6月限の清算値は前日比0.70ドル安の81.93ドル。
米国取引時間帯序盤まで堅調地合いをみせ、WTI原油期近6月限は83.30ドルの高値を付けた。買いの主体はテクニカル要因とみられる。
そんな中、米労働省が明らかにした第1四半期の雇用コスト指数(ECI)が164.0となり、前期比1.2%上昇となった。事前予想の1.0%上昇を上回り、インフレ加速を連想させ、結果的に米長期金利が上昇、ドル高が進行。これを受け、WTI原油は大きく売られることになり、一気に81.30ドル台まで急落。その後、81ドル割れを果たした。
急落局面では、中東情勢の地政学リスク後退も圧迫要因になっていた。その後、82.45ドルまで大きく戻す場面もあったが、82ドル台は上値抵抗に。
日本時間1日朝5時半に米石油協会(API)が発表した週間石油在庫統計で、原油在庫は490.6万バレル増、ガソリン在庫は148万バレル減、中間留分在庫は218.7万バレル減。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を控えて、為替や米長期金利の動向に原油市場は敏感といえる。
(MOGマーケッツ 齋藤和彦)

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